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高校古文『花の色は移りにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに』わかりやすい現代語訳・品詞分解
著作名: 走るメロス
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はじめに

このテキストでは、古今和歌集に収録されている歌「花の色は移りにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに」の現代語訳・口語訳と解説、品詞分解をしています。この歌は小倉百人一首にも収録されています。

原文

花の色は 移りにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに

ひらがなでの読み方

はなのいろは うつりにけりな いたづらに わがみよにふる ながめせしまに

現代語訳

花の色は色あせてしまったことよ、長雨が降り続く間に。むなしく私もこの世で月日を過ごしてしまった、物思いにふけっている間に。

味わい方

作者は、小野小町です。作者が(ⅰ)花の色があせていくことに自分の身が老いていくことのはかなさを重ねて詠んだ歌、または、(ⅱ)色あせて散りゆく花を惜しんだ歌と考えられます。(ⅱ)の解釈だと、次のような現代語訳になります。

花の色は色あせてしまったことよ、むなしく私がこの世で月日を過ごして物思いにふけるうちに、そして長雨が降り続く間に。

文法解説

句切れ

二句切れの歌です。

掛詞

「ふる」は「時が経つ」を意味する「」の連体形「ふる」と、「雨や雪が降る」を意味する「降る」の連体形「ふる」が掛かった言葉です。このようにひとつの言葉に2つの意味を持たせる技法を掛詞と言います。掛詞の技法は「ながめ」にも用いられています。「ながめ」は「ぼんやりと物思いにふけること」を意味する「眺め」と、「長く降り続く雨」を意味する「長雨」の2つの意味を持ちます。

品詞分解

※名詞は省略しています。

格助詞
係助詞
移りラ行四段活用「うつる」の連用形
完了の助動詞「ぬ」の連用形
けり詠嘆の助動詞「けり」の終止形
終助詞
いたづらに形容動詞・ナリ活用「いたづらなり」の連用形
代名詞
格助詞
格助詞
ふるハ行下二段活用「経」の連体形かつラ行四段活用「降る」の連体形
ながめ名詞
サ行変格活用「す」の未然形
過去の助動詞「き」の連体形
格助詞


作者

小野小町(おののこまち/をののこまち)。生没年不詳。平安時代前期の歌人で、六歌仙・三十六歌仙に名を連ねた。歌の才能とその美貌で知られているが、詳細は不明。

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