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古文単語「かづく/被く」の意味・解説【カ行四段活用/カ行下二段活用】
著作名: 走るメロス
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かづく/被く

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「かづく」には
①被く
②潜く
があるが、ここでは「①被く」について扱う。さらに「被く」には
①カ行四段活用
②カ行下二段活用
の用法がある。

①カ行四段活用

未然形かづか
連用形かづき
終止形かづく
連体形かづく
已然形かづけ
命令形かづけ


意味1:他動詞

頭からかぶる

[出典]これも仁和寺の法師 徒然草
「これも仁和寺の法師、童の法師にならんとする名残とて、おのおの遊ぶことありけるに、酔ひて興に入るあまり、傍らなる足鼎を取りて、頭にかづきたれば...」

[訳]:これも仁和寺の法師(の話)、子どもが法師になろうとする別れということで、それぞれが音楽や詩歌、舞などを楽しんだたことがあったのだが、酔って面白がるあまり、側にある足鼎をとって、頭にかぶったところ...


意味2:他動詞

褒美として衣服を頂く、頂いた衣服を左肩にかける

[出典]:大和物語
「大将も物かづき、忠岑も禄たまはりなどしけり。」

[訳]:大将も褒美のものを左肩にかけ、忠岑も褒美を賜るなどした。


意味3:他動詞

(責任などを)
負う、身に引き受ける

[出典]:心中万年草
「男のある娘をかづかせて...」

[訳]:男のいる娘を引き受けさせて...


②カ行下二段活用

未然形かづけ
連用形かづけ
終止形かづく
連体形かづくる
已然形かづくれ
命令形かづけよ


意味1:他動詞

頭からかぶせる

[出典]:伊勢集
「円居する身に散りかかる紅葉は風のかづくる錦なりけり」

[訳]:団欒している私の身に散りかかる紅葉の葉は、風が(私の)頭からかぶせる錦であることよ


意味2:他動詞

衣服を褒美として与える/肩にかけてやる、褒美を与える

[出典]:伊勢物語
「昔、県へ行く人に、馬の餞せむとてよびて、うとき人にしあらざれば、家刀自さかづきささせて、女の装束かづけむとす。」

[訳]:昔、地方の国へと赴任する人に、馬の餞をしようと招待して、親しくない人でもないので、(その家の)主婦が盃をすすめさせて、女性物の装束を褒美に与えようとする。


意味3:他動詞

責任などを押し付ける/負わせる、他人のせいにする

[出典]:日本永代蔵
「自分商ひを仕掛け、利徳はだまりて、損は親方にかづけ...」

[訳]:自分で商売を始め、利益は隠して、損は親方に責任を押し付け...


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