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古文単語「あり/有り/在り」の意味・解説【ラ行変格活用】
著作名: 走るメロス
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あり/有り/在り

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ラ行変格活用

未然形あら
連用形あり
終止形あり
連体形ある
已然形あれ
命令形あれ


意味1:自動詞

存在する、(物が)ある、(人が)いる

[出典]東下り 伊勢物語
「昔、男ありけり。その男、身をえうなきものに思ひなして、京にはあらじ、東の方に住むべき国求めにとて行きけり。」

[訳]:昔、男がました。その男は、自分のことを必要のない者と思い込んで、京にはおるまい、東の方で住むのに適した国を探しに(行こう)と思って出かけていきました。


意味2:自動詞

生きている、無事でいる

[出典]東下り 伊勢物語
「名にし負はばいざ言問はむ都鳥わが思ふ人はありやなしやと」

[訳]:「都」という名を持っているのなら、さあ尋ねよう。都鳥よ、私の思う人は無事でいるのかいないのか。


意味3:自動詞

(その場に)
居合わせる、いる、生活する

[出典]かぐや姫の昇天 竹取物語
「望月の明かさを十合わせたるばかりにて、ある人の毛の穴さへ見ゆるほどなり。」

[訳]:満月を10こ合わせたほど(の明るさ)で、(その場に)居合わせた人の毛穴まで見えるほどでした。


意味4:自動詞

時間が経過する

[出典]蓬莱の玉の枝 竹取物語
「三日ばかりありて漕ぎ帰りたまひぬ。」

[訳]:三日ほど経って、漕ぎ戻っていらっしゃいました。


意味5:自動詞

〜とおっしゃる、〜と書いてある

※この用法の場合「引用文+と+あり」の形で用いられる。
[出典]:蜻蛉日記
「『大夫はいづこにいきたりつるぞ』とあれば...」

[訳]:「大夫はどこに行ったのですか」とおっしゃるので...


意味6:自動詞

優れている

[出典]:若紫 源氏物語
「御供に声ある人して歌はせ給ふ。」

[訳]:お供の中で声の優れている者に歌わせなさる。


意味7:自動詞

栄える

※この用法の場合「世にあり」の形で用いられる。
[出典]:平家物語
「人の世にあればとて、すずろにすさまじき事をもし、いふまじき事をもいふは...」

[訳]:人が世に栄えているからといって、むやみやたらにとんでもない事をし、言うべきでない事を言えば...


意味8:補助動詞

〜である

※この用法の場合、「〜にあり、〜とあり、〜ぞあり、〜にてあり」などの形で用いられることが多い。
[出典]:馬盗人 今昔物語
「頼義見るに、まことによき馬にてありければ...」

[訳]:頼義が(その馬を)見ると、実にすばらしい馬であったので...


意味9:補助動詞

(〜の状態で)
ある、いる

※この用法の場合、形容詞や形容動詞の連用形、助動詞「ず」「べし」の連用形、副詞「さ」「かく」などに付いて用いられることが多い。
[出典]筒井筒 伊勢物語
「昔、田舎わたらひしける人の子ども、井のもとにいでて遊びけるを、おとなになりにければ、男も女も恥ぢかはしてありけれど...」

[訳]:昔、地方をまわって生計をたてていた人の子どもが、井戸の辺りに出て遊んでいたのですが、(2人とも)大人になったので、男も女も互いに恥ずかしがってたのですが...


意味10:補助動詞

お〜になる、ご〜になる

※この用法の場合、「お〜あり、御〜あり」などの形で用いられる。
[出典]:殿下乗合 平家物語
「一院出家あり。」

[訳]:一院は出家になります


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