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古文単語「あし/悪し」の意味・解説【形容詞シク活用】
著作名: 走るメロス
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あし/悪し

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形容詞・シク活用

未然形あしくあしから
連用形あしくあしかり
終止形あし
連体形あしきあしかる
已然形あしけれ
命令形あしかれ


意味1

(善悪にもとづいて)
悪い、不適当だ、具合が悪い

[出典]桐壷 源氏物語
「唐土にも、かかる事の起こりにこそ、世も乱れ、悪しかりけれと...」

[訳]:唐(中国)でも、このようなこと(帝が女性を寵愛しすぎたこと)が原因で、世の中が乱れて具合が悪いことになったのだと...


意味2

(容姿が)
みすぼらしい、見苦しい

[出典]:わびしげに見ゆるもの 枕草子
「下衆女のなりあしきが子負ひたる。」

[訳]:身分の低い女でみすぼらしい身なりの者が子供を背負っている様子。


意味3

(身分が)
低い、卑しい、貧しい

[出典]:伊勢物語
「よくてやあらむ、あしくてやあらむ、去にし所も知らず。」

[訳]:(口説いていた女性は)裕福に暮らしているだろうか、貧しく暮らしているだろうか、(彼にはその女性が)行った所もわからないでいる。


意味4

機嫌が悪い、体調がすぐれない

※この用法の場合、「心あし」や「気色あし」の形で用いられる場合が多い。
[出典]かぐや姫の昇天 竹取物語
「壺なる御薬奉れ。きたなき所のもの聞こしめしたれば、御心地悪しからむものぞ。」

[訳]:壺にあるお薬をお召しになってください。けがれた所のものを召しあがったので、ご気分がすぐれないでしょう。


意味5

(技術などが)
下手だ、劣っている

[出典]:宇治拾遺物語
「口ひきける男、あしくひきて聖の馬を堀へ落としてげり。」

[訳]:馬の口を引いていた男が、下手に引いたので、高僧の(乗った)馬を堀へ落としてしまった。


意味6

(天候や性格などが)
荒々しい、危ない

[出典]海賊の恐れ 土佐日記
「二十五日、楫取らの「北風悪し」と言へば、舟出ださず。」

[訳]:二十五日、船頭たちが、「北風が荒々しい」と言うので、船を出さない。


意味7

憎い、不快だ

[出典]筒井筒 伊勢物語
「さりけれど、このもとの女、悪しと思へるけしきもなくて、いだしやりければ...」

[訳]:そうではあったのですが、このもとの女は(この男の行動を)不快に思う様子もなく、(男を新しい女のもとへと)送り出してやったので...


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