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古文単語「わろし/悪し」の意味・解説【形容詞ク活用】
著作名: 走るメロス
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わろし/悪し

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形容詞・ク活用

未然形わろくわろから
連用形わろくわろかり
終止形わろし
連体形わろきわろかる
已然形わろけれ
命令形わろかれ


意味1

よくない、感心しない

[出典]児のそら寝 宇治拾遺物語
「さりとて、しいださむを待ちて寝ざらむも、わろかりなむと思ひて...」

[訳]:そうはいっても、作り上げるのを待って寝ずにいるのもよくないだろうと思って...


意味2

体裁が悪い、感心しない、聞こえが悪い

[出典]:枕草子 清少納言
「いとわろき名の、末の世まであらむこそくちをしかなれ。」

[訳]:たいそう聞こえが悪い名前(あだ名)が、末代まで残るようなことは残念です。


意味3

(容貌や見た目が)
よくない、美しくない、見劣りする

[出典]春はあけぼの 枕草子
「昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も、白き灰がちになりてわろし。 」

[訳]:昼になって暖かくなると、火桶に入った炭火が白く灰っぽくなっているのは(見た目が)よくない


意味4

(技術が)
よくない、下手である

[出典]絵仏師良秀 宇治拾遺物語
「あはれ、しつるせうとくかな。年ごろはわろく書きけるものかな。」

[訳]:ああ、もうけものをしたよ。長い間(私は背景の炎を)下手に描いてきたものだよ。


意味5

(品質が)
よくない

[出典]蓬莱の玉の枝 竹取物語
「その中に、この取りて持ちてまうで来たりしはいとわろかりしかども、のたまひしに違はましかばと、この花を折りてまうで来たるなり。」

[訳]:その中では、この採って参りましたのは(他の枝に比べたら)あまり質のよくない物でしたが、(かぐや姫が)おっしゃられた物と違ってはならないと、この花を追って持って参ったのです。


意味6

(生活が)
貧しい、思うようにならない

[出典]観音様のご加護 古本説話集
「今は昔、身いとわろくて過ごす女ありけり。」

[訳]:今となっては昔のことですが、大変貧しく過ごしている女がいました。


意味7

(性格などが)
下品である、たちが悪い

[出典]:宇治拾遺物語
「今は、さは、この人わろく疎ましからんことを見て、思ひ疎まばや。」

[訳]:今となっては、それでは、この人の下品で疎ましいようなことを見て、嫌いになりたいものです。




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