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古文単語「しる/知る」の意味・解説【ラ行四段活用・ラ行下二段活用】
著作名: 走るメロス
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しる/知る

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「しる」には
①「知る」
②「治る/領る
③「痴る

などの用法があり、それぞれ意味が異なる。ここでは「知る」を扱う。

※参照:治る/領る/痴るの用法
知る

「知る」には、ラ行四段活用とラ行下二段活用の用法がある。
ラ行四段活用

未然形しら
連用形しり
終止形しる
連体形しる
已然形しれ
命令形しれ


意味1:他動詞

理解する、わきまえる、わかる

[出典]古今和歌集 小野小町
「思ひつつ寝ればや人の見えつらむ夢と知りせば覚めざらましを」

[訳]:あの人のことを思いながら眠りについたから夢にでてきたのだろうか。夢とわかっていたなら目を覚まさなかっただろうものを。


意味2:他動詞

認める、見分ける、認識する

[出典]猫また 徒然草
「飼ひける犬の、暗けれど、主を知りて、飛び付きたりけるとぞ。」

[訳]:飼っていた犬が、暗い中でも飼い主が帰ってきたのを見分けて、飛びついたということでした。


[出典]絵仏師良秀 宇治拾遺物語
「衣着ぬ妻子なども、さながら内にありけり。それも知らず、ただ逃げ出でたるをことにして...」

[訳]:妻子も、そのまま家の中にいました。それを認識することなく、ただ(自分が)逃げ出したことをよしとして...


意味3:他動詞

経験する

[出典]あだし野の露消ゆるときなく 徒然草
「かげろふの夕べを待ち、夏の蝉の春秋を知らぬもあるぞかし。」

[訳]:蜻蛉が(朝に生まれて)夕方を待たずに(死に)、夏の蝉で春秋を経験しない(で死ぬ)ものもあるのだ。


意味4:他動詞

付き合う、恋仲になる

[出典]馬のはなむけ・門出 土佐日記
「かれこれ、知る知らぬ、送りす。」

[訳]:あの人やこの人、付き合いのある人も付き合いない人も見送りをする。


[出典]:源氏物語 紫式部
「初めより、知り初めたりし方に渡り給はむ...」

[訳]:初めから、恋仲になりはじめた方のところへ移動なさるだろう...


意味5:他動詞

世話をする

[出典]:源氏物語 紫式部
「また、知る人もなくて漂はむことのあはれに...」

[訳]世話をする人もなく寄り所のない暮らしをすることが気の毒で...


意味6:他動詞

〜できる

※この用法の場合、下に打消の語を伴って使われる。

[出典]:万葉集 高橋虫麻呂
「言ひも得ず名付けも知らずくすしくもいます神かも...」

[訳]:(富士山は)言い表すこともできず、名付けることもできず、神秘的でいらっしゃる神であることよ...


ラ行下二段活用

未然形しれ
連用形しれ
終止形しる
連体形しるる
已然形しるれ
命令形しれよ


意味1:自動詞

(世間の人に)
知られる

[出典]通ひ路の関守 伊勢物語
「人知れぬわが通ひ路の関守は宵々ごとにうちも寝ななむ

[訳]:人に知られることなく私が通う道の番人は、毎晩毎晩眠っていてほしいものです


※参照:治る/領る/痴るの用法

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