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古文単語「やむごとなし/やんごとなし/やごとなし」の意味・解説【形容詞ク活用】
著作名: 走るメロス
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やむごとなし/やごとなし/やんごとなし

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形容詞・ク活用

未然形やむごとなくやむごとなから
連用形やむごとなくやむごとなかり
終止形やむごとなし
連体形やむごとなきやむごとなかる
已然形やむごとなけれ
命令形やむごとなかれ


意味1

やむをえない、捨てておけない

[出典]いでや、この世に生まれては 徒然草
「それはしも、やむごとなき事ありとて...」

[訳]:それはまさに、やむをえない用事がある...


意味2

並々でない、この上ない、格別である

[出典]桐壷 源氏物語
「おぼえいとやむごとなく、上衆めかしけれど...」

[訳]:世間の評判は並々ではなく、高貴な人らしい様子でしたが...


意味3

家柄や身分が高貴である

[出典]桐壷 紫式部
「女御、更衣あまた候ひ給ひける中に、いとやむごとなき際にはあらぬが...」

[訳]:たくさんの女御や更衣が天皇にお仕え申し上げていらっしゃった中に、それほど高貴な身分ではない方で...


意味4

尊い、貴重だ、大切だ

[出典]数寄の楽人 発心集
「何ごとも忘るばかり思ふらむこそ、いとやむごとなけれ。」

[訳]:他のことは忘れてしまうぐらい没頭していることこそ、尊ぶべきことよ。


意味5

学識や世間の評判が高い

[出典] 源氏物語
やむごとなき験者ども、めづらかなりともて悩む。」

[訳]世間の評判の高い修験者たちは、珍しいことだととても困惑しています。


備考

同じ「高貴である/家柄がよい」を意味する「あてなり」との違いは、「あてなり」が一般的な高貴さ/家柄の高さを表すのに対し、「やむごとなし」は最上級の高貴さ/家柄の高さを表す。例えば源氏物語では、光源氏に対して「やむごとなし」は用いるが、「あてなり」は用いない。


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