manapedia
頼山陽『泊天草洋』書き下し文・現代語訳と解説
著作名: 走るメロス
2,023 views
マナペディア(manapedia)とは、中学校・高等学校で勉強する科目に特化した、マナビを共有し合う場です。たくさんのテキストの中からあなたにあったマナビを探したり、あなたが学習・勉強してきたマナビを形に残したりすることができます。テキストの内容に関しては、他の参考文献をご覧になり、ご自身の責任のもとご判断・ご利用頂きますようお願い致します。

『泊天草洋』

ここでは、頼山陽の詠んだ『泊天草洋』(天草洋に泊す)の書き下し文、現代語訳(口語訳)とその解説を行っています。

白文(原文)

左から右に読んでください

雲 耶 山 耶 呉 耶 越

水 天 髣 髴 青 一 髪

万 里 泊 舟 天 草 洋

煙 横 篷 窓 日 漸 没

瞥 見 大 魚 波 間 跳

太 白 当 船 明 似 月


書き下し文

雲か山か呉か越か

水天髣髴(すいてんほうふつ) 青一髪(せいいっぱつ)

万里舟を泊す 天草の洋

煙は篷窓(ほうそう)に横たわりて 日漸(ようや)く没す

瞥見(べっけん)す 大魚の波間に跳るを

太白 船に当たりて明月に似たり

現代語訳(口語訳)

(はるか彼方に見えるのは)雲であろうか、山であろうか、呉であろうか、それとも越であろうか。

海と空が接する辺りは、一筋の黒い髪の毛を張ったように見える。

はるか万里の彼方からやってきて、天草洋に停泊すると、

夕もやが船の窓辺に立ち込めて、太陽は次第に沈んでいく。

波間には大きな魚が跳ねているのをがちらりと見えた。

宵の明星の光が船を照らしており、その明るさは月のようである。

句形と押韻

この漢詩は、「七言古詩」という形式の詩です。「七言詩」と「古体詩」が組み合わさったものです。

七言詩

七つに並んだ漢字からなる詩を「七言詩」と言います。

古体詩

古体詩とは、ざっくりと言えば「五言絶句、五言律詩、七言絶句、七言律詩」以外の詩を指すと考えてください。

押韻

この漢詩では、次の語が韻を踏んでいます(押韻という)。
・「越(エツ)」、「髪(ハツ)」、「没(ボツ)」、「月(ゲツ)」

単語解説

篷窓粗末な窓辺
瞥見ちらっと見る
太白宵の明星、金星のこと



このテキストを評価してください。
役に立った
う~ん・・・
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。