manapedia
平家物語原文全集「徳大寺厳島詣 2」
著作名: 古典愛好家
992 views
マナペディア(manapedia)とは、中学校・高等学校で勉強する科目に特化した、マナビを共有し合う場です。たくさんのテキストの中からあなたにあったマナビを探したり、あなたが学習・勉強してきたマナビを形に残したりすることができます。テキストの内容に関しては、他の参考文献をご覧になり、ご自身の責任のもとご判断・ご利用頂きますようお願い致します。

平家物語

徳大寺厳島詣

まことに彼社には、内侍とて、ゆうなる女どもおほかりけり。七日参籠せられけるに、夜昼つきそひ奉りもてなすことかぎりなし。七日七夜の間に、舞楽も三度までありけり。琵琶、琴弾き、神楽うたひなんど遊びければ、実定卿も面白きことに思し召し、神明法楽どもありけり。内侍共、

「当社へは平家の公達こそ御参りさぶらふに、この御参りこそめづらしうさぶらへ。何事の御祈誓に御参籠さぶらふやらむ。」


と申しければ、

「大将を人に超えられたる間、その祈のためなり。」


とぞ仰せられける。さて七日参籠おはつて、大明神に暇申して都へのぼらせ給ふに、名残惜しみ奉り、むねとのわかき内侍十余人、舟をしたてて一日路をおくり奉る。暇申しけれども、

「さりとてはあまりに名残惜しきに、今一日路」


「今二日路 」


仰せられて、都までこそ具せられけれ 。徳大寺の亭へ入れさせ給ひて、やうやうにもてなし、様々の御引出物供たうでかへされけり。

つづき


このテキストを評価してください。
役に立った
う~ん・・・
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。