manapedia
平家物語原文全集「座主流 1」
著作名: 古典愛好家
1,446 views
マナペディア(manapedia)とは、中学校・高等学校で勉強する科目に特化した、マナビを共有し合う場です。たくさんのテキストの中からあなたにあったマナビを探したり、あなたが学習・勉強してきたマナビを形に残したりすることができます。テキストの内容に関しては、他の参考文献をご覧になり、ご自身の責任のもとご判断・ご利用頂きますようお願い致します。

平家物語

座主流(ざすながし)

治承元年五月五日、天台座主明雲大僧正公請を停止せらるるうへ、蔵人を御使にて、如意輪の御本尊を召しかへして、護持僧を改易せらる。即ち使庁の使をつけて、今度神輿内裏へ振り奉る衆徒(しゅと)の張本を召されける。加賀国に座主の御坊領あり。国司師高、これを停廃の間、その宿意によって大衆をかたらひ、訴訟をいたさる。すでに朝家の御大事に及ぶよし、西光法師父子が讒奏(ざんそう)によって、法皇大きに逆鱗ありけり。

「ことに重科におこなはるべし」


と聞こゆ。明雲は、法皇の御気色あしかりければ、印鑰(いんやく)をかへしたてまつって、座主を辞し申さる。同じき十一日、鳥羽院七の宮、覚快法親王、天台座主にならせ給ふ。これは青蓮院の大僧正行玄の御弟子なり。同じき十二日、先座主所職をとどめらるるうへ、検非違使二人を付けて、井に蓋をし、火に水をかけ、水火の責めに及ぶ。これによって、大衆なほ参洛すと聞こえしかば、京中また騒ぎあへり。

つづき


このテキストを評価してください。
役に立った
う~ん・・・
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。