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蜻蛉日記原文全集「ここにも物忌みしげくて」
著作名: 古典愛好家
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蜻蛉日記

ここにも物忌みしげくて

ここにも物忌みしげくて、四月は十余日になりにたれば、世にはまつりとてののしるなり。人、

「しのびて」


とさそへば、禊(みそぎ)よりはじめて見る。

「わたくしの御てぐらたてまつらん」


とてまうでたれば、一条のおほきおとどまうであひ給へり。いといかめしうののしるなどいへばさらなり。さしあゆみなどしたまへるさま、いたうに給へるかなとおもふに、大方の儀式もこれにおとることあらじかし。これを

「あなめでた、いかなる人」


など、思ふ人もきく人もいふを聞くぞ、いとどものはおぼえけんかし。




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