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蜻蛉日記原文全集「さながら明けくれて廿余日なりにたり」
著作名: 古典愛好家
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蜻蛉日記

さながら明けくれて廿余日なりにたり

さながら明けくれて廿余日なりにたり。明くれば起き暮るればふすをことにてあるぞ、いとあやしくおぼゆれど、今朝もいかがはせん。今朝も見出だしたれば、屋のうへの霜いとしろし。わらはべ、よべのすがたながら、

「霜くちまじなはん」


とてさわぐもいとあはれなり。

「あなさん。雪はづかしき霜かな」


と口おほひしつつ、かかる身のたのむべかめる人どもの、うちきこえごち、ただならずなんおぼえける。

神な月も、せちにわかれをしみつつすぎぬ。     
     
     
     

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