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蜻蛉日記原文全集「かくてその日をひまにて」
著作名: 古典愛好家
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蜻蛉日記

かくてその日をひまにて

かくてその日をひまにて、又物忌みになりぬと聞く。

あくる日、こなたふたがりたる。

又の日、今日をまた見んかしと思ふ心こりずまなるに、夜ふけて見えられたり。ひとよのことどもしかしかと言ひて、

「こよひだにとていそぎつるを、忌違(いみたが)へにみな人ものしつるを、出だしたててやがて見捨ててなん」


など、罪もなくさりげもなく言ふ。いふかひもなし。明くれば、

「しらぬところにものしつる人々いかにとてなん」


とて、いそぎぬ。それよりのちも、七八日になりぬ。

           


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