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蜻蛉日記原文全集「今日は十五日、いもゆなどしてあり」
著作名: 古典愛好家
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蜻蛉日記

今日は十五日、いもゆなどしてあり

今日は十五日、いもゆなどしてあり。からくもよほして、

「魚など物せよ」


とて、今朝京へ出だしたてて、思ひながむるほどに、空くらき松風おとたかくて、神ごをごをとなる。いまはまた降りくべからん物を、道にて雨もや降らん、神もやなりまさらんと思ふに、いとゆゆしうかなしくて、仏に申しつればにやあらん、はれてほどもなく帰りたり。

「いかにぞ」


と問へば、

「雨もやいたく降りはべると思へば、神の鳴りつるおとになん、出でてまうできつる」


といふをきくにも、いとあはれにおぼゆ。

こたびのたよりにぞ文ある。

「いとあさましくて帰りにしかば、またまたもさこそはあらめ、憂くおもひはてにためればと思ひてなん、もしたまさかに出づべき日あらばつげよ。むかへはせん。おそろしき物に思ひはてにためれば、ちかくはえ思はず」


などぞある。




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