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青年期の特徴とは 2 <現代における分類>
著作名: John Smith
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現代における分類

現代における青年期の定義はさまざまな識者によって異なっています。

ここでは、いくつかの学説を紹介します。

モラトリアム

モラトリアムとは、もともと金融関係で使われた言葉で、危機的状況が起こった時の支払猶予のことを指します。

モラトリアムの語源はラテン語の "mora"「遅延」、"morari"「遅延する」からきています。


このモラトリアムという言葉を、人生のサイクル(ライフサイクル)の中の青年期に適用したのが、アメリカの心理学者エリクソンでした。

エリクソンは、人間が自分のアイデンティティを確立するまでの数年は、大人への準備期間であるとし、精神的にも社会的にも猶予期間となりうると考えたのです。

モラトリアム人間

先のモラトリアムはエリクソンによって唱えられた猶予期間のことですが、1970年台の日本の若者を研究した精神分析学者の小此木啓吾は、著書『モラトリアム人間の時代』で、モラトリアム期が長期間にわたって続いてしまうモラトリアム人間を説明しています。

モラトリアム人間の特徴は、以下です。

いつまでも社会に対して責任を取ろうとしない。

将来的な自分の可能性を常に留保したがる傾向があり、特定の組織や集団に関わろうとしない。

すべてを欲しがり、具体的な出来事に対して適切な対応をとることができない。

猶予期間が社会の特例として与えられているという意識が薄く、自分の権利であると錯覚し、自分の立場を正当化する。

友人関係やその他社会的関係を一時的にしか持たない。


こうした人々は、現在の自分を「仮の自分」として認識し、「本当の自分」は未来の何処かに存在すると考えていると小此木啓吾は指摘しています。

また、小此木啓吾が日本に紹介したアメリカの心理学者ダン=カイリーの著書から、ピーターパン=シンドロームという言葉も定着しました。

永遠の少年

永遠の少年とは、スイスの精神分析学ユングの提唱した概念で、その後ユング派の心理学者フォン=フランツの著作で紹介されました。

その特徴はつぎのようなものです。

心理的に傷つくことに恐怖し、自分を守ろうとする。

自分を守ろうとするゆえ、深い人間関係が築けない。

他人に共感できず、人間関係において時に残酷な対応をしてしまう。

自分らしさがわからず、アイデンティティを喪失している。


永遠の少年は、すでにある大人の一般社会を批判し続け、その結果、自分自身を見失ってしまう状態といえます。

順応と適応

動物は根源的に、自然に逆らわず受動的な一生を送ります。動物が自然などに対して行う行動を順応と言います。

一方人間は、時に環境や自然に対して能動的に働きかけ、独自の文化や文明を発展させてきました。こうした行動を適応と言います。適応は時として自然破壊や環境破壊につながるため、批判的に見る必要がありますが、これは、環境や状況の改善を含めた創造的な活動としても捉えられます。

自我とは

人間は、能動的な適応をすると先に述べましたが、こうした特徴から、他者との関わりを通じて、自己確認をはじめます。

自己確認を突き詰めていくと、自分とは何者なのかという考えが生まれ、これを自我と言います。

青年期には、第二次性徴に伴い、身体的な変化と精神的な悩みを抱えながら、自己を眺め、批判的視点を持つようになります。これが自我の目覚めです。

他者との対比の中で、自分自身の独自性を意識し始め、自分の存在に気づきます。

自己の発見をデカルトは『「我思う、ゆえに我あり」(フランス語: Je pense, donc je suis、ラテン語: Cogito ergo sum)』と表現しています。


青年期は、かけがえのない世の中でたった一人の「私」の存在を発見・認識する重要な時期なのです。

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