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キリスト教の歴史 ~キリスト教の成立とカトリック イエスの教えとアタナシウス派~
著作名: エンリケ航海王子
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キリスト教の成立

キリスト教の成立を見る前に、イエスが生きた時代のユダヤの宗教をもう一度見てみましょう。

ユダヤ教はユダヤの民の受難の歴史から生まれた宗教で、ヤハウェを唯一神として、独自の選民思想や戒律主義、メシア信仰(救世主が現れユダヤの民を救うという信仰)などがその特徴でした。最後の審判や天使・悪魔の思想には東方のゾロアスター教の影響が色濃くありました。

イエスが生きた時代、ユダヤ人はヘロデ王の王国で生活していました。この時代ローマ帝国は拡大を続け、強大な国家となっていたため、ヘロデ朝王国はローマに忠実な王国となっていました。
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(ヘロデ王の肖像)

このころユダヤ教内部では、伝統的なユダヤ教の知識を独占しようとするパリサイ派という集団が現れました。極端に宗教儀礼を重んじたため、形式的になりすぎ、次第に堕落していったようです。

ここで登場したのがイエスでした。イエスはパリサイ派を批判し、ユダヤの律法ではあらゆる人を救うことは出来ず、階層や身分に関係なく神は助けるという教義を元に、布教活動を始めました。王国の大半はローマの属州となっていたため、ローマの搾取に苦しんだ貧民を中心に、救いを求める人々が多くいました。

属州というのは、ローマ帝国の支配地域の中でも最も搾取された場所で、総督と徴税請負人によって管理されました。彼らの多くは本国が定める以上に搾取を行い、本国送金分以外税を自分の利益としていました。


布教活動の結果、次第に貧民を中心に信徒が増え、イエスは救世主であると人々に信じられるようになります。

救世主のことをヘブライ語でメシアといいます。メシアのギリシア語訳がクリストスそれが日本語訳となりキリストとなったのです。

メシアの意味は「油(膏)を注がれた者」という意味で、当時の王や司祭は就任の際に油を注がれ正統な立場となったのです。そのため、油を注がれた者とは人々を導く指導者の意味としても用いられたため、信徒を導く救世主としての意味合いも含むようになりました。


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(膏を注がれるイエス)

伝統的なユダヤ教の司祭やパリサイ派の人々はイエスを危険視したため、時のローマ総督ポンティウス=ピラトゥスに引き渡され、イェルサレムのゴルゴタの丘で処刑されます。

その後使徒たちの間では、イエスが復活したという信仰が生まれ、原始キリスト教が始まったのでした。

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