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『冬枯れの野辺とわが身を思ひせばもえても春を待たましものを』 現代語訳と解説・品詞分解
著作名: 走るメロス
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はじめに

このテキストでは、古今和歌集で詠まれている「冬枯れの野辺とわが身を思ひせばもえても春を待たましものを」という歌について説明していきます。

原文

冬枯れの野辺とわが身を思ひせば もえても春を待たましものを

現代語訳(口語訳)

自分の身のことを冬枯れの野辺と思うことができたなら、恋の苦しさに焼かれながらも恋を芽生えることができるだろうに。(野辺によってよみがえる冬枯れの野ではない私には、春の芽生えのように、新しく恋を芽生えさすことはできない)

解説・鑑賞のしかた

掛詞や縁語を多く用いた歌であるが、根底にあるのは、帰ってこない男を待つ、女心の悲しさやいじらしさで、それによって、テクニックを多く使っている技巧派な歌だというのを感じさせないでいる。

単語


野火野焼き。春先に野に火を放って、枯れ草たを焼いて、新しい目が生えやすいようにする
思ひせば思ひの「ひ」は「火」との掛詞。
もえても春を「もえ」は「燃え」と「萌え」の掛詞。また燃えは「火」の縁語で、萌えは「春」の縁語。「春」は「張る」(芽吹く)と掛けていて、こちらも掛詞。春になると、恋人の愛が戻ってくるとされていた。


品詞分解

※名詞は省略してあります。

冬枯れ
(格助詞)
野辺
(格助詞)

(格助詞)

(格助詞)
思ひ(ハ行四段活用)
(過去の助動詞・未然形)
(接続助詞)
もえ(ヤ行下二段活用・連用形)
(接続助詞)
(係助詞)

(格助詞)
待た(タ行四段活用・未然形)
まし(反実仮想の助動詞・連体形)
ものを(終助詞)


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