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十八史略「管鮑之交/管鮑の交わり」書き下し文・わかりやすい現代語訳(口語訳)と文法解説
著作名: 走るメロス
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「管鮑之交/管鮑の交わり」

ここでは十八史略に記された「管鮑之交/管鮑の交わり」の書き下し文と現代語訳、そして文法の解説を行っています。読み方は「かんぽうのまじわり」です。

※書籍によって書き出し場所や内容が異なる場合があります。

あらすじ/概要

管鮑の交わりとは、"お互いに理解しあっていて、自分たちの立場が変わっても壊れることのない友情"を意味します。管という人と鮑という人の友情の話が由来となっているので、2人の名字をとって「管鮑の交わり」と名付けられたようです。

実際にこの2人は、最初は仕えてた国も違いますし、お互いに敵対する勢力であったこともありました。しかし、2人の友情は最後までくずれることはなかったのです。ちなみに文の最後にでてくる桓公は、鮑叔が仕えた人だったのですが、鮑叔が管仲を推薦したことで管仲は桓公のために働くようになります。このとき鮑叔は、なんと管仲の下につきます。管仲の策略が見事にあたるので、桓公は、「一にも則ち仲父、二にも則ち仲父」(何かあればまず管仲に相談する)と言っているわけなんですね。

白文(原文)

斉姜姓、太公望呂尚之所封也。
後世至桓公、覇諸侯。
五覇桓公為始。

名小白。
兄蘘公無道。
群弟恐禍及。
子糾奔魯。
管仲傅之。
小白奔莒。
鮑叔傅之。

蘘公為弟無知所弑、無知亦為人所殺。
斉人召小白於莒。
而魯亦発兵送糾。
管仲嘗遮莒道射小白。
中帯鉤。

小白先至斉而立。
鮑叔牙薦管仲為政。
公置怨而用之。


夷吾。
嘗与鮑叔
分利多自与。
鮑叔不以為貪。
知仲貪也。
事窮困。
鮑叔不以為愚。
知時有利不利也。
嘗三戦三走。
鮑叔不以為
知仲有老母也。

仲日、生我者父母、知我者鮑子也。
桓公九合諸侯、一匡天下、皆仲之謀。
一則仲父、二則仲父。

書き下し文

斉は姜姓、太公望呂尚の封ぜられし所なり。
後世桓公に至り、諸侯に覇たり。
五覇は桓公を始めと為す。

名は小白。
兄蘘公、無道なり。
群弟禍の及ばんことを恐る。
子糾魯に奔る。
管仲之に傅たり。
小白、莒に奔る。
鮑叔之に傅たり。

蘘公、弟無知の弑(しい)する所と為り、無知も亦人の殺す所と為る。
斉人、小白を莒より召く。
而(しこう)して魯も亦兵を発して糾を送る。
管仲嘗て莒の道を遮り、小白を射る。
帯鉤に中る。

小白、先づ斉に至りて立つ。
鮑叔牙、管仲を薦めて政を為さしむ。
公怨みを置きて之を用う。

仲、字(あざな)は夷吾(いご)。
嘗て鮑叔と賈(あきな)ふ。
利を分かつに多く自ら与ふ。
鮑叔以つて貪(たん)と為さず。
仲の貧なるを知ればなり。

嘗て事を謀りて窮困す。
鮑叔以つて愚と為さず。
時に利と不利と有るを知ればなり。

嘗て三たび戦ひて三たび走る。
鮑叔以つて怯(けふ)と為さず。
仲に老母有るを知ればなり。

仲曰はく、
「我を生む者は父母、我を知る者は鮑子なり」
と。


桓公、諸侯を九合し、天下を一匡(いっきょう)するは、皆仲の謀なり。一にも則ち仲父(ちゅうほ)、二にも則ち仲父といふ。

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