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『香炉峯下新卜山居(香炉峰下、新しく山居を卜し~)』 白居易 書き下し文・現代語訳(口語訳)と解説
著作名: 走るメロス
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はじめに

ここでは中国の詩人白居易の詠んだ、「香炉峯下新卜山居草堂初成偶題東壁(香炉峰下 新たに山居を卜し草堂初めて成り 偶東壁に題す)」の書き下し文と現代語訳、その解説を書いています。

この漢詩は、白居易が司馬という役職に任命され、江州という土地に左遷されたときに詠んだものです。悠々自適な隠居生活をエンジョイしている様子が詩から見て取れます。

白文

左から右に読んでください。

日 高 睡 足 猶 慵 起

小 閣 重 衾 不 怕 寒

遺 愛 寺 鐘 欹 枕 聴

香 炉 峰 雪 撥 簾 看

匡 廬 便 是 逃 名 地

司 馬 仍 為 送 老 官

心 泰 身 寧 是 帰 処

故 郷 可 獨 在 長 安


書き下し文

日高く睡り足るも猶お起くるに慵(ものう)し

小閣に衾(ふすま)を重ねて寒さを怕(おそ)れず

遺愛寺の鐘は枕を欹(そばだ)てて聴き

香炉峰の雪は簾を撥(かか)げて看る

匡廬(きょうろ)は便ち是れを逃のがるるの地

司馬は仍(な)お老を送るの官たり

心泰く身寧きは是れ帰する処

故郷 何ぞ独り長安にのみ在らんや

現代語訳

日が高く上るまで眠ったというのに、それでも起きるのがおっくうだ

小さな部屋で布団を重ねているので寒さはどうってことはない

遺愛寺の鐘の音を、枕から耳を立てて聞き

香炉峰に降る雪は、すだれをちょっと上げて見てみる

廬山は煩わしい俗世間の名声や名誉から逃避するにはもってこいの土地だ

司馬という官職は、老後を送るにはふさわしい役職である

心が落ち着き、体もやすらかになる、それこそ人の行き着く土地であろう

故郷というものは、どうして長安だけにあろうか(いや違う)

単語・解説


衾(しとね)布団
香炉峰の雪枕草子の299段に、この漢詩をオマージュした一節がある
匡廬(きょうろ)廬山という地名を指す
名声や名誉


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