manapedia
『贈汪倫(汪倫に贈る)』 李白 書き下し文と現代語訳(口語訳)/解説
著作名: 走るメロス
19,646 views
マナペディア(manapedia)とは、中学校・高等学校で勉強する科目に特化した、マナビを共有し合う場です。たくさんのテキストの中からあなたにあったマナビを探したり、あなたが学習・勉強してきたマナビを形に残したりすることができます。テキストの内容に関しては、他の参考文献をご覧になり、ご自身の責任のもとご判断・ご利用頂きますようお願い致します。

はじめに

ここでは、中国の詩人李白の詠んだ漢詩「贈汪倫」の原文(白文)、書き下し文と現代語訳・口語訳と解説をしています。

漢文(白文)

※左から右に読んでください。

李 白 乗 舟 将 欲
忽 聞 岸 上 踏 歌 声
桃 花 潭 水 深 千 尺
不 及 汪 倫 送 我 情

書き下し文

李 白 乗 舟 将 欲 行
李白舟に乗りて将に行かんと欲す
りはく ふねにのりて まさにゆかんとほっす

忽 聞 岸 上 踏 歌 声
忽ち聞く岸上踏歌の声
たちまちきく がんじょう とうかのこえ

桃 花 潭 水 深 千 尺
桃花潭の水深さ千尺
とうか たんのみず ふかさせんじゃく

不 及 汪 倫 送 我 情
及ばす汪倫の我を送るの情に
およばず おうりんの われをおくるのじょうに

現代語訳(口語訳)

李 白 乗 舟 将 欲 行
私、李白は、今まさに船にのって出発しようとしている。

忽 聞 岸 上 踏 歌 声
そのとき岸辺から、足踏みをしながら歌う声が聞こえてきた。
(※李白を見送るために、汪倫と村人が歌っている)

桃 花 潭 水 深 千 尺
桃花潭の水の深さは千尺というが

不 及 汪 倫 送 我 情
汪倫が私を見送ってくれている情の深さには及ばない。

文法解説

形式:七言絶句

4つの句からなる詩を絶句(ぜっく)といい、8つの句からなる詩を律詩(りっし)といいます。例えばこの詩では、「李白乗舟将欲行」を1句と考えます。この詩は4つの句からなるので、絶句です。

また、絶句のうち1つの句が5文字からなるものを五言絶句(ごごんぜっく)といい、1つの句が7字からなるもの七言絶句(しちごんぜっく)といいます。

以上から、この句は「七言絶句」となります。

押韻:行・声・情

押韻(おういん)とは、漢詩を読んだ時に一定のリズムが出るように、同じ響きの言葉を句の最後に置くことです。この詩では、

行(Gyo)、声(Sei)、情(Jyo)

が該当します。カッコの中は日本語の音読みです。だいたいが日本語の音読みで判別することができますが、本来は、作者が生きた時代の発音で韻を踏んでいるかどうかを確認します。よって今回の「声」のように、日本語の音読みだけでは判別ができない押韻も存在します。

押韻にはルールがあります。七言絶句では、原則として第1句、第2句、第4句に同じ響きの言葉が置かれます。

対句

なし。

単語

汪倫安徽省涇県(あんきしょうけいけん)にある桃花潭に住む李白の友人
将欲「まさに〜とほっす」と読み、「いま〜しようとしている」と訳す
忽聞ふと、聞こえてきた
桃花潭中国の安徽省(あんきしょう)にある淵の名前


このテキストを評価してください。
役に立った
う~ん・・・
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。