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『峨眉山月歌(峨眉山月の歌)』書き下し文・現代語訳(口語訳)と解説(押韻・形式など)
著作名: 走るメロス
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はじめに

ここでは、中国の詩人、李白の詠んだ漢詩「峨眉山月歌」の原文(白文)、書き下し文と現代語訳・口語訳、文法解説を記しています。

漢文(白文)

※左から右によんでください。

峨 眉 山 月 半 輪 秋
影 入 平 羌 江 水 流
夜 發 清 渓 向 三 峡
思 君 不 見 下 渝 州


書き下し文

峨 眉 山 月 半 輪 秋
峨眉山月 半輪の秋
がびさんげつ はんりんのあき

影 入 平 羌 江 水 流
影は平羌江水に入りて流る
かげはへいきょうこうすいにいりてながる

夜 發 清 渓 向 三 峡
夜清溪を發して三峽に向ふ
よる せいけいをはっしてさんきょうにむかふ

思 君 不 見 下 渝 州
君を思へども見えず渝州に下る
きみをおもへどもみえず ゆしゅうにくだる

現代語訳(口語訳)

峨 眉 山 月 (※1)半 輪
峨眉山に半月がかかる秋に

(※2)影 入 平 羌 江 水 流
月の光は平羌江に映え、流れていく

夜 發 清 渓 向 三 峡
私は夜のうちに清溪を出発して三峽へと向かう

(※3)君 不 見 下 渝 州
その道中に君を(見たいと)思っていたが君は見えず、(私は)渝州へと(川を)下っていく

単語

(※1)半輪半円
(※2)影月の光
(※3)君「恋い慕う人」を指しているのか、それとも「月」を表しているのか、意見が分かれるところ


解説

峨眉山は、中国の四川省ある山の名前です。李白が故郷を離れて旅を始めたときの歌とされています。峨眉山平羌江清溪渝州三峽と、5つもの地名を含めたのは、旅立ちを読み手にリアルに連想させるためでしょう。

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文法

形式:七言絶句

4つの句からなる詩を絶句(ぜっく)といい、8つの句からなる詩を律詩(りっし)といいます。例えばこの詩では、「峨眉山月半輪秋」を1句と考えます。この句は4つの句からなるので絶句です。

また、絶句のうち1つの句が5文字からなるものを五言絶句(ごごんぜっく)といい、1つの句が7字からなるもの七言絶句(しちごんぜっく)といいます。

以上から、この句は「七言絶句」となります。

押韻:秋・流・州

押韻(おういん)とは、漢詩を読んだ時に一定のリズムが出るように、同じ響きの言葉を句の最後に置くことです。例えばこの詩では、

秋(shu)、流(ryu)、州(shu)

が該当します。カッコの中は日本語の音読みです。だいたいが日本語の音読みで判別することができますが、本来は、作者が生きた時代の発音で韻を踏んでいるかどうかを確認します。よって、日本語の音読みだけでは判別ができない押韻も存在します。

押韻にはルールがあります。七言絶句では、原則として第1句、第2句、第4句に同じ響きの言葉が置かれます。

対句

なし。

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