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『心なき身にもあはれは知られけり 鴫立つ沢の秋の夕暮れ』現代語訳と解説
著作名: 走るメロス
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はじめに

このテキストでは、新古今和歌集で詠まれている「心なき身にもあはれは知られけり 鴫立つ沢の秋の夕暮れ」という歌について説明していきます。

原文

心なき身にもあはれは知られけり 鴫立つ沢の秋の夕暮れ

現代語訳

(俗世間から離れた私のような)趣を理解しない身であっても、しみじみとした趣は自然と感じられるものだなあ。鴫(しぎ)が飛び立つ沢の夕暮れよ。

解説

この歌は、平安時代から鎌倉時代の僧、西行によって詠まれたものです。心なき身とは、出家して俗世間の感情を捨て切った僧の身、あはれとは悲しみや人を憐れむ気持ちではなく、心に染みる感動を意味します。鴫(しぎ)とは鳥の一種で、鴫立つ沢とは、鴫が飛びだって行く小川のことを指しています。「心なき」=「心がない」として「どこか魂が脱けてしまったような人」などと訳さないように注意しましょう。

出家して人の感情を捨てたにもかかわらず、鴫が飛び立つ沢をみていたら、なんとも言えない感動が心にわいてきたよ」と、俗世間を捨てたはずの西行が、このように感情的な歌を詠んでいるというところがこの歌の最大のだいご味です。

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